先生があなたに伝えたいこと / 【小島 敦】腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、骨粗鬆症性椎体骨折による腰痛、下肢痛は負担の少ない低侵襲手術で改善でき、治療することで健康寿命を延ばすことが期待できます。

先生があなたに伝えたいこと

【小島 敦】腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、骨粗鬆症性椎体骨折による腰痛、下肢痛は負担の少ない低侵襲手術で改善でき、治療することで健康寿命を延ばすことが期待できます。

船橋整形外科病院 脊椎・脊髄センター 小島 敦先生

船橋整形外科病院 脊椎・脊髄センター
こじま あつし
小島 敦 先生
専門:脊椎

小島先生の一面

1.最近気になることは?
外国人の患者さんが増えたという印象があります。日本語で一生懸命説明する姿をみて、こちらもしっかり対応していきたいと思います。
コーヒーとコーラが好きでよく飲むのですが、最近自動販売機で両方味わえる飲み物をみつけました!好きなものが二つとも一緒になっているので、どういうものか気になります。

2.休日には何をして過ごしますか?
7ヵ月になる娘と遊んでいます。あとは、フィットネスに行ったり、なるべく歩くようにしたりして健康維持に努めています。

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先生からのメッセージ

腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、骨粗鬆症性椎体骨折による腰痛、下肢痛は負担の少ない低侵襲手術で改善でき、治療することで健康寿命を延ばすことが期待できます。

船橋整形外科病院 脊椎・脊髄センター 小島 敦先生Q. 脊椎の疾患にはどのような疾患があるのでしょうか?

A. 代表的なものとしては、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう) 、腰椎椎間板ヘルニア(ようついついかんばんへるにあ)と骨粗鬆症性椎体骨折(こつそしょうせいついたいこっせつ)があります。これらの疾患では腰痛、下肢の痛み、神経痛や背中が曲がるなどの症状があらわれます。

Q. 腰部脊柱管狭窄症は、具体的にはどういう病気なのでしょうか?

A. 腰部脊柱管狭窄症は腰の骨の中に通っている神経が圧迫されることで、背骨の変形や腰痛、下肢に痛みが起こります。加齢によって脊柱が変形するのが主な原因ですが、生まれつき脊椎管が狭い方は若年でも発症します。

腰部脊柱管狭窄症

椎体骨折Q. 骨粗鬆症性椎体骨折についても教えてください。

A. 骨粗鬆症性椎体骨折は骨粗鬆症により骨が弱くなっているところに、転倒や尻もち、くしゃみなどの日常生活の何気ない動作で力が加わることで圧迫されて背骨が折れてしまうことで起こります。ひどくなると背中が強く曲がったり、下肢の神経麻痺が起こったりすることもあります。

Q. 高齢の女性で背中が曲がっている人がいますが、椎体骨折が原因なのでしょうか?

A. 骨粗鬆症性の椎体骨折に伴うことが多いのではないかと思います。骨折していても、痛みがなく普通に生活できる方も多いために『いつの間にか骨折』と呼ばれています。ゆっくりと症状が進んで体が順応していく方もいれば、姿勢が変化することで強い痛みに苦しんでいる方もいらっしゃいます。

Q. 年代としてはどれくらいの方が多いのでしょうか?

A. 高齢の女性が圧倒的に多くなります。女性は閉経後に骨粗鬆症になる方が多いので、早ければ50代後半から発症し、多くは70代以降で椎体骨折を発症します。

Q. どのような治療になるのでしょうか?

A. 脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアの場合は、症状の強さによりますが、まずリハビリテーションをして、腰背部や腹部の筋力を強化したり、股関節など隣接する関節のストレッチをしたりして、腰に負担を減らす方法を身につけてもらいます。症状の改善がみられない場合には投薬治療やブロック注射も併用して行い、それでも痛みが取れない、日常生活に負担があるという場合には手術も選択肢として考えていきます。

Q. 投薬とは痛み止めのことですか?

A. 血流を改善する薬や消炎鎮痛剤(NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬)を併用することが多いです。最近ではNSAIDs以外の痛み止めの種類も豊富になっています。長期間にわたりNSAIDsを使用し続けることで胃腸障害や腎障害をきたすこともあり、漫然と使用を続けることはお勧めできません。

Q. 手術にはどういった方法があるのでしょうか?

A. 腰椎(ようつい)の手術には神経の圧迫をとる除圧術、あるいは腰椎の不安定性を伴う場合の固定術のいずれかになります。また、背骨の曲がり方が強い場合は、変形矯正術も行われます。除圧術や固定術では、最近は大きく切開しない、つまり患者さんの体への負担が小さいMISt(脊椎最少侵襲手術)が多く行われるようになってきました。また、患部へ到達するアプローチ法も選択肢が多くなりました。保存療法で痛みがおさまらないような圧迫骨折では、約5㎜の皮膚切開を通して、つぶれた部分をバルーンを使ってなおすBKP治療という方法もあります。腰椎椎間板ヘルニアに対しては、約3~4cmの小さな皮膚切開で行う方法で、内視鏡手術と同等レベルに社会復帰が可能となっております。最近ではコンドリアーゼというタンパク質分解酵素を用いて、椎間板ヘルニアを縮小させる椎間板内酵素注入療法も導入されています。

除圧術の例

固定術の例

Q. BKPとはどんな治療法ですか?

A. 経皮的椎体形成術(けいひてきついたいけいせいじゅつ BKP:Balloon Kyphoplasty)といって、しぼんだ風船の付いた器具をつぶれた椎体内に挿入し、風船をふくらませることでつぶれた骨を持ち上げて骨折前の状態に近づけた後、骨セメントを充填する治療法です。高齢の方に多い椎体骨折などには短時間の手術で済み、負担も少なくて済むので早期の回復が期待できます。

経皮的椎体形成術(けいひてきついたいけいせいじゅつ BKP:Balloon Kyphoplasty)

Q. 手術を安全に行うために工夫されていることがあれば教えてください。

A. 合併症を防ぐために手術前に画像診断を行い、解剖学的な問題がないかを確認したうえで骨の形態をレントゲンとCT、MRIで撮影してシミュレーションを行います。手術時には放射線の被爆を少なくし、神経を傷つけないように神経のモニタリングを行うなど安全第一で取り組んでいます。

Q. 低侵襲手術ということは、入院期間も短くて済むのでしょうか?

A. 固定術であれば早ければ1週間~2週間程度で退院が可能です。

Q. 手術による痛みや出血、手術の傷跡が気になります。

A. 昔は手術から数ヵ月経っても患者さんから「腰に鉄板が入ったような痛みがある」といわれることが多かったのですが、いまではそうした訴えはほとんどなくなっています。もちろん手術ですから出血もあり、傷跡も残りますが、少しでも痛みが少なく済むようにしています。

椎体骨折Q. 日常生活の制限はありますか?

A. 手術後、数ヵ月はコルセットを着けていただき、重い荷物を持つといった腰に負担のかかる動作は避けていただいたほうがいいですが、コルセットをしていて腰に痛みが出ない程度でしたら動かしていただいて問題ありません。手術後のリハビリでは股関節など周辺関節の柔軟性をつける運動療法も行いますが、普段から腰にかかる負担を減らすことが大切です。ただ、体に負担が少ない低侵襲手術とはいえ、体の組織が元に戻るには時間がかかるので、手術したことは忘れないでいただきたいと思います。

Q. 手術した人からはどういう声がありますか?

A. 多くの患者さんが「痛みがなくなった」とおっしゃいます。90過ぎの方で骨粗鬆症性の圧迫骨折で手術まで半年以上迷っていた患者さんも手術を終えて「若返ったみたい」とおっしゃっていました。肉体的に若返ることはありませんが、手術で痛みを減らして気持ちまで若返らせることができれば、医師として手術を行った甲斐があります。

Q. 手術された患者さんへのアドバイスをお願いします。

A. 加齢による変化を食い止めることは難しいので、少しでも変化を緩やかにするために、普段から栄養バランスを考えてしっかり食べながら筋力を鍛えることが大切です。骨粗鬆症の場合は、その治療も併せて続ける必要がありますので、一緒に治療していきましょう。

Q. 先生が治療を行ううえで意識していることがあれば教えてください。

A. 患者さんには病態、自然経過を説明して治療の選択肢をお伝えし、どういう治療をするか一緒に考えていくことを心がけています。患者さんが手術するか悩んでいるときには、自分だったらどうするか、家族だったらどういう治療をすすめるか、常に相手の立場に立ってベストな治療法を考えるようにしています。
実は私自身も昨年椎間板ヘルニアの手術をしました。自分が患者になって改めてわかったのは、痛みを伝えることはできても、その実際の痛みは本人にしかわからないということです。より、患者さんの立場になって考える必要性を感じました。

Q. 先生が整形外科医を志されたきっかけは何でしたか?

A. 父が整形外科医で、間接的に患者さんからの声を聞く機会もありましたし、学生時代に骨折したこともあって自然と整形外科医を目指すようになりました。手術できる限りは手術に携わっていたいと思います。

Q. 手術に不安を抱えている方へのメッセージをお願いします。

A. 手術は痛みや姿勢の障害を改善し、健康寿命を延ばすための治療の選択肢の一つです。病態と治療法、然るべきタイミングはお伝えしますが、不安と痛みを天秤にかけて不安のほうが大きければ無理に手術する必要はありません。決心がついたときがそのタイミングです。いまは90歳を過ぎても体力があれば手術を行うという選択肢もあります。一人ひとりの患者さんの生活習慣なども考慮したうえで、医師として健康寿命を延ばすサポートをしたいと思っています。

Q. 最後に患者さんへのメッセージをお願いいたします。

小島 敦先生からのメッセージ

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取材日:2018.10.9

*本ページは個人の意見であり、必ずしも全ての方にあてはまるわけではありませんので詳しくは主治医にご相談ください。

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