先生があなたに伝えたいこと / 【寺山 星】「年だから」と痛みをあきらめず、「生活レベルを下げずに最期まで楽しんで生きる」という選択肢があっていい。医師が少ない地域でも最先端の医療を追究し、地域医療の新たなモデルとなることを目指しています。

先生があなたに伝えたいこと

【寺山 星】「年だから」と痛みをあきらめず、「生活レベルを下げずに最期まで楽しんで生きる」という選択肢があっていい。医師が少ない地域でも最先端の医療を追究し、地域医療の新たなモデルとなることを目指しています。

医療法人社団 春陽会 春陽会中央病院 寺山 星 先生

医療法人社団 春陽会 春陽会中央病院
てらやま せい
寺山 星 先生
専門:脊椎脊髄外科

寺山先生の一面

1.休日には何をして過ごしますか?
3人の娘が皆バスケットボールをしているので、練習や試合を見に行きます。そのために一眼レフカメラと高級レンズも買ってしまいました(笑)。あとは2匹の犬と海に行くことです。スローライフを満喫していますよ。

2.最近気になることは何ですか?
美味しいパンです。旧友が東京の日本橋浜町でパン屋さんをしています。遠くてなかなか買いに行けませんが、実に美味しいんです。

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先生からのメッセージ

「年だから」と痛みをあきらめず、「生活レベルを下げずに最期まで楽しんで生きる」という選択肢があっていい。医師が少ない地域でも最先端の医療を追究し、地域医療の新たなモデルとなることを目指しています。

Q. 腰椎の代表的な疾患について教えてください。

A. 脊椎脊髄外科が扱う腰椎疾患の多くは、加齢に伴う腰痛・神経痛全般です。年齢とともに痛んでくる脊椎疾患の代表的なものとして腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)があります。椎間板が変性して急性に神経を圧迫している病態が椎間板ヘルニア、椎間板だけでなく骨、関節、靭帯等が全体的に変性して神経を慢性的に圧迫している病態が脊柱管狭窄症です。そのほかには、加齢や病気に伴って骨がスカスカになる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)によって起こる脊椎圧迫骨折(せきついあっぱくこっせつ)があります。

Q. 全体的に変性していくのは、やはり加齢が原因でしょうか?

A. 加齢や生活習慣など、様々な要因があります。当院は鹿児島県、大隅半島の肝属郡肝付町(きもつきぐんきもつきちょう)という農業や畜産業、漁業などの一次産業従事者が多い地域にありますが、力仕事に従事している人のほうが変性の度合いが強い印象です。

Q. 患者さんの年齢や性別に偏りはありますか?

A. 椎間板ヘルニアは30代~50代の若い方で男性にやや多く発症し、脊柱管狭窄症は60代以降に起こる方が多いです。腰椎変性すべり症は女性が多いですが、そのほかの疾患で男女の性別差はあまりありません。

Q. 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症といった疾患を予防することはできるのでしょうか?

A. 当たり前のことですが、過食せずにバランスよく食べ、適度に運動をすることが重要です。あとは、誰しも年をとることは避けられませんから、加齢とうまく付き合っていくことです。

医療法人社団 春陽会 春陽会中央病院 寺山 星 先生Q. 椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症の治療法について教えてください。

A. まずは投薬やブロック注射、理学療法、運動療法などの保存療法を行います。一人では三日坊主になりがちな地道な保存療法を、リハビリのために頻回通院することで、手術前の方や手術を受けた方とも情報交換でき、自分のいまの状態を把握できるメリットもあります。
保存療法を続けても効果がなく、生活に支障が出ている場合には脊椎手術が必要になります。
私が医師になりたての頃は、麻痺が悪化したり、保存治療を数ヵ月以上行っても筋力低下や神経にしびれが残ったりした場合に手術の適応としていたものですが、現在は、早期でも生活レベルの向上を望んで手術を受けられる方が増えています。そして何より、以前は80歳以上の高齢の方はほとんど手術適応になりませんでした。
「保存治療している時間がない」、「生活はできるけれども仕事のレベルが上がらない」、「フルマラソンを走りたい」、「「ゴルフができない人生など考えられない」など、患者さんの求めるものは様々です。検査所見や神経所見よりも、患者さんが普段どういった生活をしていて、何に困っているのかを聞き、手術によって改善しうるか、その見極めが大切だと思っています。

Q. いくつになっても元気に過ごしたい人が増えているのでしょうか?

A. 昔に比べて投薬など保存療法も進化し、年をとっても腰が曲がるのに抵抗があり、しっかり歩いて仕事ができることを目標にしている方が増えました。昔はいまのように医療技術が進化していなかったので、年をとって腰痛や背骨の痛みを抱えても、温泉やマッサージで痛みを和らげるくらいしかできなかったのが、医療が進化して、欲張りともいえるニーズに応えられるようになったのです。
農業や畜産業、漁業が盛んなこの地域では定年がなく、65歳はまだまだ働き盛り。80、90になっても元気でいたいという人は増えています。都市部ではさらに「杖を持たずに旅行にいきたい」、「化粧もして若々しくありたい」という患者さんが多い印象です。「年相応」という考え方には地域差や個人差があり、「年だから仕方ない」とあきらめる方がいるのも当然ですが、ある程度の年齢になって力仕事を引退したとしても、「せっかくの余生をもっと楽しんで生きていこう」という選択肢があってもいいと思うのです。患者さん本人に「健康寿命を延ばすためにもっとがんばりたい」という強い意欲があり、内科的にも問題がなければ、いくつになっても手術は可能です。

医療法人社団 春陽会 春陽会中央病院 寺山 星 先生Q. 手術にも種類がありますか? その最先端の方法について教えてください。

A. 脊椎の手術方法は実にシンプルで、神経の圧迫を取る「除圧」、脊椎の不安定性を抑える「固定」、変形を戻す「矯正」の三つを症状に応じて、前方から行うか後方から行うか、両方から行うかの組み合わせです。当院では、患者さんにとって最も効果的で負担の少ない術式として、内視鏡脊椎手術や低侵襲固定手術を採用しています。個々の患者さんに適した一番いい形で固定することで長期的成績も良好です。

Q. 内視鏡脊椎手術や低侵襲固定手術には、それまでの術式とはどのような違いがありますか?

A. 切開する傷のサイズが、従来は椎間板ヘルニアで10~15㎝だったものが、いまでは最小の8㎜の内視鏡を使ってかなり患者さんの負担が減りました。低侵襲手術では術後の患者さんがすごく元気で、アフターケアの面でも患者さん、医師にとっても負担が少ないのです。これまで手術をあきらめていた高齢者にも適用できるようになりました。
けれども、私自身は現状の術式には満足していません。膝や股関節は人工関節手術で新たに関節を再建することで手術前より動きがよくなり、痛みもとれますが、脊椎手術は除圧するかボルトで固定するしかないからです。将来的には手技や素材も進化し、再生医療など、よりよい矯正手術ができる時代が来るはずですから、常に最新の医療情報を研究しています。

Q. こちらでは人口密集地や都市部ではないにもかかわらず、最先端の治療を提供されていますが、その思いについてお話しください。

A. 妻が鹿児島県出身で、子供を自然豊かな鹿児島で育てたいと考えていたところに、当院から声をかけていただきました。鹿児島は海も山も美しく、黒豚、地鶏、うなぎなど、食に関しても日本一だと思います。ただ、当地域は県庁所在地の鹿児島市まで2時間近くかかり、都市部に比べて満足な医療が普及しているとは言えません。当院は整形外科、内科、皮膚科、麻酔科を擁する専門病院として、地域の整形外科の専門的な治療を担っています。
人口が少なく都市部へのアクセスが不便な日本中の地域が同様の問題を抱えていると思いますが、腰が痛くて足が痺れる患者さんが遠くまで通院するのは困難で、生命に関わらない変性疾患は我慢している方が多いのが現状です。
一方で、多くの若手医師は先進的な医療を学びたいと症例や情報が集中する都市部での勤務を希望しています。そこで、この地で先進的な手術を行うことで医師が都市部から研修に来たいと思える病院を作ればいいと考えました。私一人で先進的なことを網羅することは不可能ですから、現在は、全国から知人の脊椎外科医を非常勤医師として招いて共に手術を行い、その様子を若手医師にも見学できるようにしています。こうした当院の取り組みが、都市部に医師が集中する現状に風穴を開け、個人病院として地域医療の新たなモデルになることを期待しています。ゆとりのある勤務時間で、子育ても楽しみたいという若手医師には2年ほど勤務、滞在してもらえたらとても有意義だと考えています。暮らしやすくて最高峰の手術が学べるこの街の魅力を発信していくことで、ここで学びたいという医師を増やすことが次世代の医師の育成になり、患者さんにとっても、病院、医師にとっても幸せになれる環境を作ることが願いです。

医療法人社団 春陽会 春陽会中央病院 寺山 星 先生Q. 先生がこれまでに治療された患者さんで、印象に残っているエピソードがありましたら教えてください。

A. 10年ほど前に手術した腰部脊柱管狭窄症に椎間板ヘルニアを併発していた95歳の女性です。発症前は元気に家事をして畑に出ていましたが、投薬もブロック注射も効果がなく、歩行はおろか、痛みで睡眠もまともに取れていませんでした。患者さんから「人生の晩年にこんなにひどい痛みを味わうのはつらい。なんとか手術してくれませんか」と懇願されて慎重に手術を行いました。幸い大きな合併症もなく、元気になって畑仕事にも復帰できました。脊椎変性疾患の手術適応は、高齢であっても元気に毎日を送るために手術もがんばりたいという意欲があれば、患者さん自身が決める要素も大きいと気付かされるきっかけとなりました。

Q. 先生が医師を志されたきっかけについて教えてください。

A. 中学校1年生の時に大腿骨骨折で入院し、手術を受けたのがきっかけです。痛みと絶望感から救ってもらえたことで、整形外科医というビジョンが焼き付きました。

寺山 星 先生からのメッセージ

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取材日:2019.5.16

*本ページは個人の意見であり、必ずしも全ての方にあてはまるわけではありませんので詳しくは主治医にご相談ください。

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