先生があなたに伝えたいこと / 【臼井 正明】人工関節置換術は成績の安定した手術です。普通に手術をし、普通にリハビリをすれば普通によくなります。

先生があなたに伝えたいこと

【臼井 正明】人工関節置換術は成績の安定した手術です。普通に手術をし、普通にリハビリをすれば普通によくなります。

岡山市立市民病院 臼井 正明 先生

岡山市立市民病院
うすい まさあき
臼井 正明 先生
専門:関節リウマチ

臼井先生の一面

1.最近気になることは何ですか?
 コレステロールが高くなってきたこと。現在副院長という立場ですので、病院を将来どの様にしていくか、色々と勉強しています。

2.休日には何をして過ごしますか?
 週に1度はテニスへ。あとは息子とよくキャッチボールや卓球をします。キャッチボールでは息子の方が球が速くて押され気味ですが、卓球では私の圧勝(笑)。またフルートを娘とともに楽しんでいて、病院でもミニコンサートを開いて共演しています。

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先生からのメッセージ

人工関節置換術は成績の安定した手術です。普通に手術をし、普通にリハビリをすれば普通によくなります。

Q. まず、ご専門である関節リウマチについて教えてください。

岡山市立市民病院 臼井 正明 先生A. 関節の痛む病気にはいろいろありますが、そのなかで関節リウマチは、免疫異常によって引き起こされる自己免疫疾患です。免疫力というのは細菌をやっつける力なんですけれども、その力が間違って働くと、自分の体の成分である骨を自分自身が攻撃することがあります。その骨が関節部分なら関節に異常が起こります。炎症が起きて手足が熱を持ったり、腫れたり、痛んだり、最終的には変形を伴います。

Q. なぜ変形するのですか。

A. 炎症が起こると悪い組織が増え、この悪い組織が骨を侵食していき、変形が起こるのです。厳密には違いますが、私は患者さんにはよく「骨の虫歯」と説明します。悪い組織によって、虫歯になるように骨が溶かされていくのだと。虫歯が進むと削ったりかぶせ物をしますし、進行するとインプラントを入れますよね。それは関節も同じで、変形が進み痛みがひどくなれば、悪いところを削って人工的なものでかぶせ物をする、すなわち人工関節手術が必要になるわけです。

変形が起こる様子

Q. 具体的に人工関節手術が必要になる状態とは?

A. 現在ではいい薬ができて、変形が起こる前に早めの治療が可能ですが、長年患っていて変形が進み、お薬では良くならないという方には、残念ながら、手術が必要になります。痛くて、長く続けて歩くのが辛いという症状が出てきた時が、手術を考えるタイミングです。

Q. 長く歩けないとは、どの程度のことでしょうか。

岡山市立市民病院 臼井 正明 先生A. 500m、15分間、続けて歩けないというのが一つの基準と考えています。当院からですと、普通に歩けば近くのデパートまで500m位ですから、「そこまで歩ける?」ってお聞きします。「辛いです」という方には、「ここ半年、1年前に比べて悪くなっているかどうか」をお聞きし、そうであれば、「そろそろ手術を考えたらどうかな」とお勧めしています。

Q. なるほど、それが手術を考えるひとつの基準...。

A. もちろん、患者さんの生活環境のことも考えます。一人暮らしで何でも自分でやらなきゃいけない、活動性が高くどんどん外へ出たいという方には、早めに手術ということもあり得ます。また、同じような変形でも、直ぐにお世話してくださる方がいらっしゃる場合は、ギリギリになって手術を決断されるケースもあります。

Q. わかりました。次に人工関節手術についてお伺いします。人工関節に望まれることは?

A. まず人工関節手術の目的は、痛みを取ることはもちろん、機能を回復することです。膝関節ならよく動く、曲がる、股関節ですと脱臼しにくいとうことが重要です。あとは長持ちすることですね。また私の場合、再置換のことを考えて、その手術手技が確立されているセメントを使うタイプの人工関節を選んでいます。痛みが取れ、機能回復に優れ、摩耗せずに長持ちし、さらに安全に入れ替えができるという観点で、私は人工関節を選んでいます。

人工関節手術

Q. 「安全」な手術を追及されているのですね。

A. はい。ですが特別なことをするのではなく、確かな機能を持った人工関節を用い、確立された方法で手術をするということ。患者さんには、「普通の患者さんに普通に手術をし、普通にリハビリをすれば、普通によくなりますよ」と申し上げています。言い換えれば、"きちんとした整形外科医が、きちんと対処すれば、きちんと良くなる"ということでしょうか。

Q. 心強いお言葉ですね。ところで先ほど再置換というお話が出ましたが、なかには人工関節の入れ替えが必要になるケースもあるということですね。

岡山市立市民病院 臼井 正明 先生A. 股関節の場合、残念ながら脱臼ということがあります。たとえば先日ですが、人工関節手術をされて6年ほどたった患者さんが、年齢とともに腰が曲がって骨盤の位置が変わり、脱臼を繰り返されるので入れ替え手術をしました。また不幸にして感染を起こすケースなどもあります。 ただ現在の人工関節は寿命が延び、人工関節自体が摩耗して入れ替えるということはほとんどなくなりました。20年は大丈夫でしょう。そのため、症状が重い場合は、若い方にも人工関節手術をお勧めすることが多くなりました。

Q. 入れ替え手術にならないように、患者さんが気をつけなければならないことは?

A. 股関節の場合は、手術後のしばらくは、脱臼が心配されるような姿勢、動作を避けることです。これはリハビリの際、しっかりと指導しています。時間がたって周囲の組織がしっかりしてきて筋肉も回復しますと、最初にちゃんと訓練を受けていただいていれば、あまり意識しなくても大丈夫です。
私どもがどういう手術をやりたいかといえば、患者さんが「手術をしたのを忘れるような手術」、「股関節や膝関節が悪いことを忘れるような手術」なんですね。それが理想だと思いますし、それを目指しています。

Q. 無理さえしなければ、神経質になることもないと。

A. はい。もちろんマラソンがしたいといわれれば、「勘弁してください」ということになりますが(笑)。でも活動性の高い患者さんですと、手術をしてゴルフを楽しまれている方もいます。ゲートボールやグランドゴルフなどは、衝撃になる動作を避ければ問題ないでしょう。運動活動がその方にとってどれくらい大事か...。それが生き甲斐ならば、自分の状態、生活環境、人生観に合わせて楽しむことは可能です。

Q. 先生ご自身も以前、椎間板ヘルニアで手術、入院されています。その経験は役に立っていますか?

岡山市立市民病院 臼井 正明 先生A. たいへん役立っています。私の場合はヘルニアが神経を圧迫して足が動かなくなりました。普通に歩くにも杖がいりますし、階段の上り下りもできない。当たり前だと思っていた日常生活の動きができなくなるというのは、非常に辛いことだと痛感しましたし、排泄も自分でできないのは苦痛でした。術後の痛みも辛いんですよね。でも、手術したんだから仕方ないよね、という考えはやっぱり良くなくて、今はなるべく早く痛みを取ることを大事にして、患者さんには「我慢せずに教えてくださいね」とお伝えしています。痛みが軽いうちに対処すると、痛み止めの薬も少なくて済みます。看護師も「痛くて当たり前ですよ」といわないようにしていますし、そのことをよく理解しています。患者さんにはなるべく我慢を強いないように、痛みや、羞恥心にも配慮することを心がけています。

Q. モットーのひとつが「ADL(日常生活動作)やQOL(生活の質)の向上」ですね。

A. 患者さんには、手術後こういう生活がしたいという望みがあり、それは人それぞれ違います。私は、整形外科医として、自分の技術で患者さんの希望する生活を実現させてあげたいし、そのことに力を尽くすことは大きな喜びであり、やり甲斐だと感じています。

Q. 最後に患者さんへのメッセージをお願いいたします。

 臼井 正明 先生からのメッセージ

※ムービーの上にマウスを持っていくと再生ボタンが表示されます。

取材日:2011.08.26

*本ページは個人の意見であり、必ずしも全ての方にあてはまるわけではありませんので詳しくは主治医にご相談ください。

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