先生があなたに伝えたいこと / 【三部 順也】 手術の後は、今まで痛みのためにできなかったことをどんどんやってください。そのための人工関節です。

先生があなたに伝えたいこと

【三部 順也】 手術の後は、今まで痛みのためにできなかったことをどんどんやってください。そのための人工関節です。

都立大塚病院 三部 順也 先生

都立大塚病院
みべ じゅんや
三部 順也 先生
専門:人工関節関節リウマチ

※こちらのページでは人工膝関節についてお話しされています。人工股関節についてはこちらをご覧ください。

三部先生の一面

1.最近気になることは何ですか?
 世界がますますグローバル化していく中、日本の伝統や文化が希薄になっていくことが気になります。私は学生時代、武道系の運動部に在籍していましたが、このような時代だからこそ、日本人としてのアイデンティティーと自信をもって、国際社会で活躍したいと思っています。

2.休日には何をして過ごしますか?
 今年から始めたスポーツが登山です。丹沢(神奈川県)や四国・九州の山にも登り、9月には屋久島の宮之浦岳に登りました。よかったですが、つらかったですね。(笑)屋久島は雨が多く、登り始めは陽もさしていましたが、途中からは雨となり、山頂では視界ゼロ。帰りは本当にザーザー降りで大変でしたよ。
またジョギングもスキーもします。まだハーフマラソンが限度ですが、もうちょっとがんばりたいと思っています。

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先生からのメッセージ

手術の後は、今まで痛みのためにできなかったことをどんどんやってください。そのための人工関節です。

Q. 今回は、「人工膝関節手術後の患者さんから多く寄せられる質問」について、お答えいただきたいと思います。まず、人工関節は一度入れると一生大丈夫なものなのでしょうか?

都立大塚病院 三部 順也 先生A.最近では人工関節に関わる技術が向上しており、膝関節では20年以上使っても問題は少なくなってきました。ですから多くの方は一生使えると言っていいと思います。ただし、時にはゆるみなどのトラブルを生じることがあります。万が一トラブルがあったときに少しでも早く対応できるよう、半年や1年に1度、きちんと定期検診を受けていただくことが大切です。

Q.定期検診ではどのようなことをするのですか?

A.膝に腫れはないか、動きに異常はないか、また筋力や歩行状態のチェックなどを行います。あとはレントゲンです。早期の異常は自覚症状がないことがほとんどですから、レントゲンで異常はないかを確認します。安心のためにも、ぜひ定期検診を受けてください。

Q.患者さんご自身が、人工関節を長持ちさせるために注意することはありますか?

A.基本的に人工膝関節の手術は、できるだけ元通りの生活をしてもらうこと、自分でできることは何でもしてもらうことが一番の目的であり目標ですから、あまり「これしちゃダメ」とか「こうしなさい」というのは理想ではありません。せっかく手術をされたのですから、「今まで痛みのためにできなかったことをどんどんやってください」と。それぐらい自信をもってお勧めできるようになっていますし、そのための人工関節だと思います。

Q.では生活動作の制限を指導されることはあまりないのでしょうか?

都立大塚病院 三部 順也 先生A.多くの患者さんが60歳以上の方ですが、基本的に制限はありません。ただし、膝の曲がりには限度があります。正座は150°ほど曲がらなくてはならないのですが、そのような和式の生活は困難です。イスなどを使った洋式の生活は、制限なくやっていただいていいと思います。
 若くして手術が必要となった方は、活動性も高く、長期的にゆるみなどの問題を生じる可能性があるため、膝に過度な負担をかけないように指導しています。

Q.手術後、普通の生活であればそれほど心配しなくてもよいということでしょうか?

A.はい。手術の目的は、誘われても行けなかった旅行に行ったり、お孫さんの顔を見に行ったり、今まで膝の痛みのためにできなかったことを可能にするためです。手術の後は楽しんで生活をしていただきたいです。いつも外来では人工関節置換術を受けた患者さんから、旅行の土産話などをよく聞かせていただいています。

Q.では、スポーツについてはいかがでしょうか。たとえば、控えたほうがいいスポーツ、手術をした後でもできるおすすめのスポーツはありますか?

都立大塚病院 三部 順也 先生A.これはもう年齢に関係なく、ハードなスポーツをされる方がおられますね。膝に直接体重や負荷がかかる運動は、お勧めできません。私の患者さんにも80歳で合気道をやって、ボクシングをやってという方がおられました。
 そしてジョギングや登山、とんだりはねたりする運動はさけること。反対に体重がかからないスポーツとしては水泳ですね。自転車もおすすめできます。ゴルフは、その中間くらいといえるスポーツで、普通のコースを歩く程度なら可能かなと思います。カートという便利なものもありますしね。主治医より、ケースバイケースでアドバイスを受けていただければと思います。

Q.次に手術後のリハビリと退院時期について教えてください。

A.手術後2日目から、理学療法士と共に歩行練習やCPM(持続的関節他動訓練器)といった器械を使った可動域訓練を行います。そして2~3週間ほどで"つえをもって歩ける"ようになれば退院です。特に外来でのリハビリ通院の必要はありませんが、希望される方にはもちろん対応します。

Q.自宅でできるリハビリというものはありますか?

A.室内や近所を歩いたり、という普通の日常生活でよいと思います。また、どうしても膝が曲がらない人には、曲げたり伸ばしたりの指導をしています。筋力を鍛えるためには四頭筋体操(*1)や伸展(しんてん:ひざを伸ばす動き)が悪い人には、うつぶせになって、脚をベッドの端から下ろして伸ばす運動を指導したりもしています。(*2)

(*1)四頭筋体操(*2)伸展が悪い人の運動

Q.話が少しもどりますが、"つえをもって歩けるようになって退院"ということですが、つえは一生必要なのでしょうか?

都立大塚病院 三部 順也 先生A.入院中や退院される時は、つえを使うよう指導しますが、最終的に普通に歩けるようになれば、つえは不要です。ただ患者さんの中には、やはりあったほうが安心だとおっしゃる方もいますので、そのような方には使ってもらいます。人工関節を入れているから必ずしもつえが必要ということではないのです。私の理想は、人工関節を入れたことを忘れるような普通の生活を送っていただくことです。

Q.なかには、手術後の痛みが残って...という方もいらっしゃるようですが。

A.手術の腫脹や傷の痛みは数カ月続くこともありますが、破壊された関節の痛みは手術でかなり解消されるはずです。膝の痛みというのは、関節以外にも膝を動かしているさまざまな筋肉などの、関節周囲の痛みもあるので、無理をすると多少痛くなるという方は時々いらっしゃいます。ただほとんどの方は手術前の痛みにくらべたら、ずっと楽だ、と言ってくれます。

Q.手術後、「脚がまっすぐになった」とよく聞きますが。

A.はい。通常、膝の悪い方はO脚の方が多いわけですが、これは膝の内側ばかりに負担がかかり、変形してしまうためです。その変形を矯正して人工関節を入れるので、ほとんどの方が手術後まっすぐな脚になりますし、身長が伸びることもあります。

Q.人工関節はいろいろな意味でとても有効な手術なのですね。

都立大塚病院 三部 順也 先生A.この60年ほどで、日本人の寿命は40歳くらい延びています。平均寿命が50、60歳くらいの時代であれば、関節痛の悩みというのはなかったわけですが、高齢化になり、かつみなさんお元気で生きられるようになりました。当然、「痛みなく、歩きたい。活動したい。」という希望が強くなっていくわけです。その時に、人工関節置換術というのはすごく有用な方法です。最近では"再生医療"や"遺伝子治療"などの新しいキーワードもでてきています。ただ、実際に関節を悪くした方に、今可能である手段は人工関節なのです。その人工関節にしても、この何十年の間にいろいろと進歩しています。高齢化社会の現在、人工関節置換術は最も大切な手術手技の1つ、だと思います。

Q.手術を受けられた患者さんに言われた言葉で、印象に残っているものはありますか?

A.やはり「痛みがとれた」「痛まないんですよ」と言ってもらって、どんどん歩いてもらっているのが一番うれしいです。まず手術した後、入院中に歩いてみますよね。術後の痛みはあるものの、手術前に感じていた痛みがなくなっていることがわかるんですね。そして、半年もすれば「どこに入っているかわからない」となります。そうなると本当によかったな、と思いますね。

Q.最後に患者さんへのメッセージをお願いいたします。

三部 順也 先生からのメッセージ

※ムービーの上にマウスを持っていくと再生ボタンが表示されます。

取材日:2009.12.22

*本ページは個人の意見であり、必ずしも全ての方にあてはまるわけではありませんので詳しくは主治医にご相談ください。

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