人工指関節置換術体験インタビュー(Gさん)~手の指のリウマチを人工関節で克服されて~
2.手術前の生活を振り返って
それでは、先に手術された右手の状態についてお伺いしたいのですが。
手に力が入りませんので、持ちにくい物もあったし、お箸で麺類をはさむのが難しかったりしました。ただ、だんだん悪くなっていくので、それに合わせて手を使えば、割と何でもできていたんです。だから最もイヤだったのは、人の視線。機能面だけを考えれば、そこまで手術を望まなかったのかもしれないですけれど、変形がひどくて、見た目が一番気になって...。お勤めもしたのですが、環境の変化でリウマチが悪化したので辞めました。それも辛かったですね。あと、「若いのにかわいそう」と哀れむようにいわれるのもイヤでした。
とてもよくわかります。痛みも強かったのでは?
それがですね、痛みを通り越したのか、鎮痛剤が効いていたのかよくわからないのですが、ここ数年は特に痛みはなかったんです。
周りの助けや理解は得られていましたか?
私の場合、基本的に一人で何でもやらないといけない環境だったんです。だから何とかやってはいたのですが、「本当はちゃんとできるのに」といわれることもありました。だけど、何でもやってもらえる環境にいたらもっと指の機能が低下していたかもしれませんので、逆によかったのかもしれません。
でもやはり、理解してもらえないのは辛いことと思います。
そうですね。理解してもらえないと、どうしても人と疎遠になります。でも最近、同じ病気の20代の患者さんと友達になって、ようやく気持ちが分かり合える人ができ、私の支えになっています。私はたまたまの出会いでしたが、意識して病気や日常生活の悩みを分かち合える仲間を作るのもいいことなのかもしれません。
※対談の内容はあくまで体験者の感想です。症状や結果には個人差があるため、詳しくは専門医にご相談ください。