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両足の全人工膝関節置換術を終えて~桜の季節を目標に。1年間の記録~

I.手術を決意したものの揺らぐ気持ち~左足の手術、つらい術後、そして退院~

I.手術を決意したものの揺らぐ気持ち~左足の手術、つらい術後、そして退院~

退院 34日後 19日後 15日後手術当日 6日後 2日後 6日前 17日後 9日後 3日後 1日後 手術を決意された後に初めてお話を伺いました。2008年9月 入院1週間前

「y」Yさん「m」Yさんの娘さん

手術を決意された後に初めてお話を伺いました。(2008年9月)

人工膝関節置換術を行う前のYさんの歩行の様子

※ムービーの上にマウスを持っていくと再生ボタンが表示されます。
(ご本人の承諾を得て、短いズボンをはいていただいています。)

歩きづらさを感じはじめたのは3年前でした。歩きにくさはあったものの、今のような痛みはありません。しかし最近は我慢できないくらい痛いのです。自分の変形についても、当初から考えるとどんどんきつくなっているようで自分でも「こんなんだったかなあ」と感じます。生活上で困るのはトイレに行くときです。すぐに立ち上がって、ささっと行けないからです。それにもし火事にでもなったら絶対逃げ遅れるだろうな、なんて考えたりします。

一緒についていてもお手洗いが一番困ります。そしてどこに行くにも時間がかかります。横であるいているとひざが「ぐきぐき」と音を立てているのが聞こえるので、絶対痛いはずなのですが「痛い」とはいわないのです。いっても仕方ないと諦めていたからでしょう。

先日もデパートにでかけようとしていたら、突然足がこわばって動けなくなってしまいました。バス停にすらたどりつけなくて、なんとか帰り着いたということがありました。
団体旅行に参加した時には、歩くスピードが遅くてついて行けなかったこともありました。「ついてこられないならこなければいいのに」なんていうことを陰でいわれているのが耳に入り、それからは周りの目も気にするようになりました。

変形がきつくなり、O脚の足は車のジャッキのように曲がっていきました。そのスピードもとても急激だったように感じました。歩きにくくなってからは、ズボンをはくようになりました。足裁きもよいのでそちらのほうがよいだろうということで。すると「足がひどく曲がっているね」といわれるようになりました。それを隠すために次はロングスカートをはくようになりました。すると今度は「長すぎて、踏んだらどうするの」といわれています。

人工関節についてはまったく知りませんでした。週に1回通っている整形外科でも「変形は手術をしなければ治らない」といわれましたが、手術をするなんていう選択肢はありませんでした。年のせいだとあきらめていました。

人工関節はテレビで見て知っていました。人工関節をいれて「足がこんなにまっすぐになって、普通に生活できています」というのを見て「ひょっとして」と思ったことを覚えています。友人のOさんに偶然人工関節の話をされた時には身を乗り出して聞いてしまいました。でも最初はなかなか動き出せなかったのです。Oさんに病院を紹介してもらって、やっと決断することができました。

手術に対する今の一番の心配事は、うまく人工関節が足に入っていくかどうかです。自分の周りにもよく聞いてみると手術を受けた人がちょこちょこおられました。でも手術をしなければいけないほど悪くは見えませんでした。そして受けた人は意外と簡単にすんだみたいにおっしゃるのです。でもそれは症状が軽かったからではないかと思います。周りにどれだけ「手術をしたらよくなりますよ 楽しみなことはありますか」と聞かれても、今はまだそのような気持ちにはなれません。

手術を決意された後に初めてお話を伺いました。手術を受けた人が結構まわりにおられました。その人たちが簡単にいってくださるので、それがとても安心です。以前、藁をもつかむ思いで高価なグルコサミンを買ったこともあります。ご飯もよく食べるし、お茶碗も私のより大きいんです。気も内臓も元気。だからあとは足さえよくなれば、と思っています。

書道が趣味です。バスで通っていました。去年初めて入選して美術館に展示されました。今年も出展する予定だったけど手術があるので休んでいます。畳1畳くらいの大きな作品なので、ひざをついて書くのですが、手術をしたらひざがもうつけなくなるのではと思っています。もうそこまでしなくてもいいか、とも思うのですが。でも今年もがんばって書きたいと思っていました。

実は手術する気満々なのです。手術日も決まっていないのに週1回通っていた習字もすぱっとやめたんです。手術後にひざがつけるかどうかは先生に次回聞いてみましょう。聞きたいことを紙に書いておかないとね。もしひざがつけないとしても、テーブルの上で書くとか、その時々で対処すればなんとかなるから、きちんと治ったらまた書けばいいよね。

手術をしても1人ででかけるのはつらいだろう。

1人ででかけられるようになるって!桜が咲く頃にはささっと歩けるようになるから!先生を信じて任せましょう。

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入院1週間前(2008年10月28日)

入院に備えて荷物の準備をはじめました。お見舞いに訪問してくれる人も増えています。入院期間は1ヶ月を想定しています。しばらくでかけられないので山中湖観光にでかけましたが、少し痛みが増してしまいました。

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入院6日前(2008年10月29日)

パジャマやカーディガンはこれでいいのかな。持っていったスリッパは捨てて帰ろう。リハビリをがんばるぞ。

これからの入院生活やリハビリについて思い巡らせています。覚悟を決めた前向きな意気込みが感じられます。

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手術当日(2008年11月4日)

「おなかがすいた」と手術前にいうのです。過去に5度メスをいれているだけあって、度胸が据わっているように見えます。
13:00 手術開始。

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手術から1日後(2008年11月5日)

嘔吐・疼痛などがひどく、容態はよくありませんでした。朝食は少し食べることができましたが、ひざからの出血も多くて自己血も輸血しました。

あちこちが痛く、麻酔の量が増やされました。そのためか幻覚があったりピントのずれた返事をしたり、とにかくつらそうでした。「手術をしてよかったのか」「負担が大きすぎたのではないか」と思ったりしました。

看護師さんに体を拭いてもらいました。上半身は起せます。吐き気もその後多少おさまりましたが、痛みは続いています。でも嘔吐は本当につらいです。

手術前の痛みより手術後の痛みの方がひどいように見え、「本当に母のことを思って手術を勧めたのだろうか?」と自分に問いかけるほど思いつめていました。でも口では「切ったばかりだから痛いのは当たり前 徐々に治まるよ」と励ましました。

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手術から2日後(2008年11月6日)

看護師さんに寝具を取り替えてもらったり、体を拭いてもらったりして、すっきりしました。この2日間は特にひどかったです。

「早く帰らないと洗濯物がしめるから」と夕方前には帰るように促されました。昨夜は手術を勧めたことを後悔していましたが 今日の様子をみたらその思いはとんでいきました。

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手術から3日後(2008年11月7日)
手術から3日後

リハビリを開始しました。ちょっと早いようにも思いましたが、先生も「足が変な風に固まらないためにもできるだけ早く開始したほうがいい」とおっしゃられています。毎日40~50分のリハビリですが、お気に入りの先生がついてくださっていますのでそれも楽しみの1つです。

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手術から6日後(2008年11月10日)

朝に大部屋に引っ越しました。今日のリハビリではバーを頼りに2往復歩きました。その後体を拭いてもらってすぐCPMです。そしてこれからは自分で体を拭くそうです。車いすで活動もできるようになりました。
手術をして歩けるようになってよかったという話は聞いたけども、術後の痛みについては聞いたことはなかったなあと思ったりしました。

大部屋に移動してからはみるみる回復しているのを感じます。同じ病気の人が病室にいると、刺激も受けるようです。
足の包帯がずれて巻きなおしてもらうのを見て驚きました。太ももから土踏まずまで内出血で、肌が紫色になっています。傷口はホッチキスのようなもので止められており、これでは痛くないわけがない!と思いました。でもリハビリをとてもがんばっています。
※持続的関節他動訓練器という器械で、手術した下肢を乗せて固定すると膝の曲げ伸ばしをしてくれます。

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手術から9日後(2008年11月13日)

痛みはまだありますが、内出血と腫れはだいぶ治まりました。残る右足への手術に迷いはありません。

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手術から15日後(2008年11月19日)

遠くから足の曲げ伸ばしをしているリハビリを見ていると、一瞬どちらの足を手術したのかわからなくなるほど、軽やかに動かしていました。午後からは歩行器を使ったリハビリに変わり、杖を持って歩く練習もしています。脚長差があるため歩きにくそうで、少し体がゆれていますが見違えるようで、うれしいです!抜糸の後はまだ痛々しいですが、きれいにくっついています。糸がまだ2本残っているので、シャワーは明日からだそうです。
※手術によりO脚が補正され、足が長くなったため、手術していない足と長さが違う状態になっています。

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手術から17日後(2008年11月21日)

腫れや内出血も軽くなり、痛みもずいぶん治まりました。まっすぐになった足でお花見にいきたいなあと思います。

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手術から19日後(2008年11月23日)

左足のみ人工膝関節置換術を行ったYさんの歩行の様子

※ムービーの上にマウスを持っていくと再生ボタンが表示されます。
(ご本人の承諾を得て、短いズボンをはいていただいています。)

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退院

インタビュー目次

  • 人工股関節置換術インタビュー1ページ目
  • 人工股関節置換術インタビュー2ページ目
  • 人工股関節置換術インタビュー3ページ目

※対談の内容はあくまで体験者の感想です。症状や結果には個人差があるため、詳しくは専門医にご相談ください。

人工関節のページ

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