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人工股関節とともに、今、そしてこれからをイキイキと

1.「私の人生、このままじゃもったいない!」43歳という若さで決意した手術の理由。

Q. 人工股関節全置換術を受けられたのが43歳。平均よりはずいぶんお若いですが、「手術に踏み切られたきっかけ」は何だったのですか?

廣田奈穂美さん 写真A. いろいろなご縁があって、「ここが私にとって手術の最適なタイミングなのでは」と思ったことです。
なかでもきっかけとして大きかったのは、ネイルスクールの学生を連れて高齢者介護施設へボランティアに行ったとき、車椅子のご婦人が、「脚が悪いと人のために何もできない、自分のためにもできなくて。あなたはこんなに人を喜ばせることができるんだからますます頑張ってね」と言ってくださったんです。まるで私の脚が悪いのに気付かれたかのようでした。
ちょうど痛みが増してきた40歳の頃で、「あぁ、私にはもっとやらなきゃいけないことがあるんだ。でも脚が痛くてはできることもできないな」と思いました。それに、私はおそらく人よりも動くことが多いんですね。出張は多く、休みはあまりなく、子育て中で土日も学校の行事なんかがあって。動けることが一番だったんです。
主治医の先生からは、「人工股関節は60歳まで待ちましょう」というお話もあったのですけど、「あと20年この状態が続くとしたら、私の人生あまりにもったいない!」って。やりたいこと、やらなければいけないことをちゃんとできるようにしたい。そんな風に思いました。

Q. 「手術前の脚の状態」としては、痛みを抑えながら生活するという感じだったのですね。

廣田奈穂美さん 写真A. はい、そうです。それも良くないなと思いました。人間ドックで胃カメラを飲んだら、痛み止めを服用し過ぎて胃が真っ白でしたし、痛み止め自体がだんだん効かなくなっていましたから。
脚長差もあり、股関節を開くのも苦手だし、どんどん硬くなって靴下もはけない。しゃがんで膝を抱えるような姿勢がとれませんでした。
「体も悪くするし好きなことも思うようにできないし」という両方のジレンマがあって、先生に相談しますと、「動くために若くして手術をする人もいるから自分の決断だよ」と。それで手術を受けることにしました。

Q. とはいえ、お若いだけに手術にあたっては、再置換のことなど不安もあったのではないかと思いますが。

A. 手術を決めてからは不安はなかったです。痛みから解放されることの安心感と期待感のほうが勝っていて、自己血を採るときもワクワクしていたくらい(笑)。
私は主治医の先生をすごく信頼していましたし、その先生が「20年で再置換になったのは1人か2人」ともおっしゃいましたので、そう心配はしませんでした。もし再置換になったらそのとき考えればいいやって(笑)。

廣田奈穂美さん 写真Q. 手術をするのなら前向きに、ですね。

A. 命に関わるものではありませんし、痛みなく"生活の質を上げるための手術"ですから。
よく「子どもがいるので手術をするかどうか迷っている」という声が寄せられますが、人それぞれに環境は違いますけれども、手術を決めると自然に周りが協力してくれるものだと思うんです。
それに、「痛くなくなって、お母さんがもっと元気になる」のは子どもさんにとってもうれしいことですし、きっと理解してもらえると思います。
「一人暮らしで頼る人もいないし」という声も多いですが、私も群馬から東京へ一人で来て入院していました。
ご自分にとって「今が手術のタイミングだ」と思われたら、そのあたりはあまり心配されなくても良いのではないでしょうか。

次ページは「リハビリの時の心境を告白」のお話です。

インタビュー目次

  • 人工股関節置換術インタビュー1ページ目
  • 人工股関節置換術インタビュー2ページ目
  • 人工股関節置換術インタビュー3ページ目

※対談の内容はあくまで体験者の感想です。症状や結果には個人差があるため、詳しくは専門医にご相談ください。

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