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(Total Hip Arthroplasty:THA)

人工股関節置換術

股関節

[種類]

全人工股関節置換術
(Total Hip Arthroplasty:THA)

THA イラスト

変形性股関節症や関節リウマチ、大腿骨頭壊死、骨折などにより変形した関節を、金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工股関節に入れ替えることで痛みがなくなり、短縮した下肢を1-2㎝程度長くすることが可能で、歩行能力が改善されます。患者さんの年齢や骨の形状、質によって、骨セメントを用いる場合とセメントを使用せずに直接骨に固定する場合とがあります。

手術時間は通常2~3時間程度です。手術は感染を予防するため、クリーンルームを使用して行います。

手術の2~3週間前より患者さん自身の血液を貯血し、手術の際にその血液を輸血します。(自己血輸血)
例としては、術後2~3日程度で車椅子移動を、4~5日程度で歩行練習を始め、約1ヵ月で退院できます。入院中に、日常生活動作、特に、入浴、階段昇降、畳での生活、トイレ動作について訓練します。

THAは股関節の悪い患者さんに多くの恩恵をもたらしますが、長い年月が経過すると緩みが生じ、入替え(再置換)の手術が必要な場合があります。一般的に、20年が経過すると約60%の患者さんで緩みが生じ、その中で約半数の患者さんが再置換手術を受けているとの報告があります。しかし、再置換手術を受けることになっても、1~2ヵ月の入院で、ほぼ元通りに復帰することが可能です。しかし、緩みの程度によってはかなり長期間に亘って日常生活動作の制限を受けることもあります。

手術の合併症として、感染、脱臼、血栓症などのリスクもありますので、手術に際しては、専門の医師によく相談されることをおすすめします。

退院後は、最初の1年は3ヵ月毎、退院後2~3年間は半年毎、その後は年1回受診、経過観察を受けます。THAをされた患者さんは、片方なら身体障害者4級、両方を置換されたならば3級に認定されます。

退院後は、手術前にできたことは手術後もほぼできると考えて差し支えありません。自転車や車の運転は退院後数ヵ月でできるようになりますし、水泳やサイクリング、またゴルフやハイキング程度の山歩きもできるようになり、筋力低下や骨粗鬆症の予防にもなります。

1日5~6,000歩程度が目安ですが、旅行時に長く歩いても問題ありません。
注意点としては、長い階段昇降や床からの立ち上がり動作を頻回に行うと、人工股関節に負担がきますので気をつける必要があります。